システム開発の見積もり金額が高くなるのはなぜか
そもそもソフトウェア開発の見積もりとは
ソフトウェアにはいろいろな見積もり方式があります。
開発にかかる時間(工数)に時間あたりの人の単価(人時単価)を掛けて見積もる人月単価方式が一般的です。
それ以外にも機能ごとや画面数、帳票数などで見積もりファンクションポイント法などがあります。
見積金額が高くなるのはなぜか
上記のように、開発にかかる時間から見積もりをしていきますが、そのためには何を作るのかをお客様からヒアリングして決めていく必要があります。
受注管理をしたいのか、生産管理をしたいのか、イベント用のアプリを作りたいのか。
そして作るものが決まったら、それに対して時間を見積もっていきます。
この時に重要なのが「どこまで具体的に作るシステムが決まっているか」です。
実は、あまり具体的に決まっていなくても見積もることはできます。
最初からそこまで細かく決めること自体が大変なので、ある程度こういう事ができればいい、という形で見積もってほしいのが発注側の気持ちです。
しかし、ここに見積金額が高くなるポイントがあります。
抽象的にしか作りたいもの(仕様)が決まっていない場合、それに対する時間は多めに見積もらざるを得ません。
あとからやっぱりこれも入れたい、こう変えたい、という追加要望が出る可能性があるからです。
そうなると必要以上に多く工数を見積もる必要が出てくるので、見積もり金額が高くなってしまうのです。
例えば、スマホアプリを作る場合の悪い例として、
「AndroidもiPhoneも全部動くようにしてほしい」
というのはよくない発注の仕方です。
担当者はAndroidのあらゆるメーカーの端末で動作するように、iPhoneも各バージョンに対応を考えなければならず、かなり高騰してしまうでしょう。
テスト用に端末をレンタルするだけでも1台あたり数千円~数万円かかってきます。
作るシステムを具体的にすればするほど価格が抑えられる
では逆に価格を抑えるためにはどうすればよいでしょうか?
それはとにかく作るものを具体的に決める、ことです。
上記で悪い例を挙げましたが、良い例としては
「Androidは〇〇という型式の端末対応で、iPhoneは●●と××の機種に対応してください」
のように具体的に絞り込むと必要以上の見積もりが不要になり、価格が抑えられます。
適正な価格でシステムを開発する
以上はあくまで一例ですが、間違いなく言えることは抽象的に発注したシステムは価格が高くなる可能性が高いということです。
だからといってあまりにも安い見積もりのシステム会社も要注意です。
ソフトを作ることだけしか見積もりに入っておらず、取扱説明書や導入時のサポートなどが入っていない可能性もあります。
適正な価格でシステムやソフトを発注するためにも作るものを具体化することを心掛けてください。